お客様の鍵となる企業を目指して

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 2020.12.01  2020.12.01 

No.44

業務を止めるな!

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業務システムを開発・提供する立場の人間として常に気に留めている事があります。

それは、「システムが動かないせいで業務を止めてはいけない」という事です。

業務システムを導入する理由は色々あると思いますが、どのような理由であるにせよ業務システムが動かないせいで業務が止まる 等と言う事があってはならない と思っています。

 

そんな事は当たり前。そう思いましたか?

でも、意外とその危険は業務システム自体の「周り」にあるのです。

 

今の業務システム稼働環境は複雑になっています。

・クラウドサーバー、インターネット通信が当たり前。
・複合機などとの連携も当たり前。
・ノートパソコンやタブレット、スマホが入力機器として使われるようになってきています。
・OSも複雑になり、Windows10は自動的に更新が掛かる事が前提となっています。

 

ある朝、出勤してパソコンを立ち上げて業務システムを使おうとすると、「あれっ、立ち上がらない」という事が突然発生します。

そして、電話が掛かってきます。「すみません。システムが動かないのですが...」

 

先日もあるお客様から「業務システムを起動すると動きません」という電話が掛かってきました。(少し怒ってらっしゃいます)

まずは、状況を聞きます。

「動かないというのは、どんな状態ですか?」から始まり

「昨日までは動いていたんですね。昨日、何かありましたか?」

と色々聞き取りをします。

 

でも、「いえ、特に何も無いです」という答えが返ってきます。

(だんだんイライラしてきているのが伝わります)

 

プログラムは変わっていないし、パソコンの設定を変更した覚えもない。なのに何故? と私の頭の中は ?? だらけです。

 

このような時に、私は常に「業務はどれくらい遅れても大丈夫ですか?」と聞く事にしています。

コンピュータ・システムが動かないと、業務が止まる という事は容易に想像できます。

それは何とか食い止めないと行けない。

5分、10分なら何とかなるが半日となると問題が...と言う感覚を共有する必要があります。

その余裕によって方法論が変わって来ます。

 

幸いその時には、半日程度は大丈夫だったので、お客様を落ち着かせて再度、確認します。

 

(私)他のパソコンも同じですか? ➡(お客様)はい。同じです。

(私)普通のインターネットは使えますか? ➡(お客様)いいえ、見れません。

(私)ネットワークフォルダーは見えますか? ➡(お客様)いいえ、見れません。

 

なるほど、少しづつ様子が分かってきました。

どうもお客様が管理しているネットワーク機器がおかしくなっているようです。

 

(私)昨日、停電か何かがありましたか?
と聞くと、

 

(お客様)あっ、そう言えばパソコンの電源を全て切って帰ろうとした時に、蛍光灯が一瞬暗くなったような...

 

事務所で瞬電が起こったようでした。

 

サーバー等のメインの機器は無停電電源装置に繋いでいましたが、ルーターと言うネットワーク機器は繋いでいなかったようで、それがシャットダウンされてしまいネットワークに繋がらなくなったのです。

 

原因が分れば、その機器の電源を上げてもらい OKになりました。

業務終業後の話なので、データにも影響はありませんでした。

 

 

お客様は、一番近い存在の業者に電話を掛けて来られます。

「業務システムが動かないのだからシステムを作った会社に電話」と言う訳です。

でも、動かない理由は千差万別です。

システム自体に瑕疵(バグ)が無くても動かなくなる事は多々あります。

 

「弊社のシステムは変わっていないので何か環境の問題でしょう」と言って電話を切るのは簡単ですが、それではお客様の業務が止まってしまうかも知れません。

 

まずは、お客様の立場になって「聞く」、そして業務を何とか止めなくて済む方法を考える。

それがシステムを提供している会社としての倫理感だと思っています。

 

業務を止めるな! これを肝に銘じてシステム開発を行う日々です。

 

 

 

次回は、「上流工程にこそお金をかけて!」 です。

 

 

田畑 幸男

株式会社スカイネット 代表取締役

日本アイ・ビー・エム株式会社のSEとして主に流通関連/医薬品関連 システム設計に従事し、その後1987年に有限会社 宙(そら)を設立。1994年に株式会社スカイネットを設立。